由緒:
秩父神社、そして宝登山神社と並ぶに秩父三社の一社がここ、三峯神社です。
狼を守護神とし、狛犬の代わりに狼の像が神社の各所に鎮座しているほか、拝殿の手前には三ツ鳥居があるなど、珍しいところがあるのが特徴です。
創建ははっきりしていません。ですが、景行天皇の時代、日本武尊が東征中に甲斐国から上野国を通り、碓氷峠へ向かう途中に三峯神社がある当山に上り、そこで山川の美しい景色を見て、美しいこの国を生んだ伊弉諾尊・伊弉册尊を偲び、当山に二神を祀り、この国の永遠の平和を祈ったのが始まりとされています。
江戸時代になってからは秩父の山中に生息する狼を、農作物を猪などから守る眷属とし、「お犬様」と崇めるようになりました。
そのうち狼が盗賊や災難から守ってくれる神として解釈されるようになり、当社から狼の護符を受けることが流行りました。これを御眷属信仰といいます。
御眷属信仰の起源は社記によると享保12年9月13日の夜、日光法印が山上の庵室で静座していたところ、どこからともなく狼があらわれ内に充ち、これを神託と感じ、猪鹿・火盗除けとして山犬の神札を貸出したところ、霊験があったからとされています。