由緒:
住吉三神を祀る当社は梯川河口の南岸に位置し、砂浜と日本海が北側に広がります。
当社の創建は古く、782年(天応2年)、当初は琴佩山に鎮座していました。
後、948年(天暦2年)に鷹降山へ、そして1577年(天正5年)には小倉野へと遷座を重ね、1647年(天保4年)、現在の二堂山に落ち着きました。
かつては安宅住吉大明神、二宮住吉大明神、住吉宮とも称された当社は海陸共に北陸道の要所であり、「安宅の住吉さん」と親しまれています。
当社は全国唯一、難関突破の守護神としても有名です。
というのも、源義経と武蔵坊弁慶が奥州平泉へと逃れる際、安宅の関守富樫泰家に疑われながらも難を逃れた伝承が残っており、難関突破に霊験ありとされるためです。
そのため会社経営や各種受験、スポーツ競技に芸事上達など、難関突破の御神徳を授かることができるパワースポットとして多くの人が訪れます。
なお、拝殿前の稲荷社前には、勧進帳を読み上げる弁慶像が置かれています。
また、境内には明治時代浪漫派の与謝野晶子が夫鉄幹と参拝し、往時に思いを馳せた歌碑や、塩田紅果句碑、森山啓文学碑など、数多くの文学史跡が残っています。