由緒:
病傷平癒・災難厄除などに御利益があり、
交通安全・旅行安全の鹿島立ち信仰の伝わる西院春日神社。
京都十六社朱印めぐりの内の一社にもなっています。
(京都府右京区には春日神社が4社ありますので御注意ください)
創建は平安時代初期の天長10年(西暦833年)2月28日。
第53代天皇の淳和天皇(西院帝/在位 823-833年)が退位後に皇居から見て西に位置する
離宮・淳和院(別名 西院/西院春日神社のある地域の地名の由来)に移り住んだ際に
勅諚により奈良の春日大社、春日四座大神である
建御賀豆智命(第一殿)・伊波比主命(第ニ殿)・天児屋根命(第三殿)・比売神(第四殿)
を勧請したことによりはじまります。
淳和天皇の皇女 崇子(たかこ)内親王が疱瘡(天然痘)を患った折に西院春日神社に
病気平癒を祈願したところ、春日四座大神は御神前にあった石に疱瘡(天然痘)を
移し身代わりとしました。
崇子内親王は無事に回復し、以来、病傷平癒・災難厄除の守護神として
代々の天皇より崇敬篤く、全国からも病気平癒などを祈願に多くの参拝者が訪れます。
御神前にあった石は霊石「疱瘡石」と呼ばれ、1日・11日・15日に本殿内で公開されています。
境内には旅行安全・還来成就の守り神、還来(もどろき)神社、
旅行に行く際に撫でて還来成就を祈る御神前の神石「梛石」、
葉が厄除になる梛(なぎ)の神木や御胞衣(おえな/胎盤)埋蔵之地があります。
兼務社に西院春日神社より北西へ1km、
春日神社御旅所西四条斎宮 西院野々宮神社(京都市右京区西院日照町五十五番地)があり、
こちらの御祭神は、倭姫命(やまとひめのみこと)と布勢内親王(ふせないしんのう)で、
心願成就と女人守護に御利益があるといいます。