由緒:
別名大隅正八幡宮とも称される当社は天津日高彦穗穗出見尊の宮殿・高千穂宮を神社としたと伝わっていますが、具体的な部分は不詳とされています。
主祭神である天津日高彦穂々出見尊は日本神話・山幸彦と海幸彦に出てくる山幸彦であり、豊玉比売命も同じく登場する女神であり、神武天皇の祖父母にあたります。
主祭神の他には相殿神として帯中比子尊、息長帯比売命、品陀和気尊、中比売尊、そして国内では当社にのみ祀られている太伯があります。
当社は江戸時代から戦国時代にかけて地元の大名であった島津氏の崇敬を受け、今現在の本殿は1756年(宝暦6年)、島津重豪によって建立されたもので、拝殿や勅使殿と共に鹿児島指定有形文化財となっています。
また、東京国立博物館や鹿児島県歴史資料センター黎明館に寄託されていますが、島津貴久が奉納した色々威胴丸は国指定の重要文化財となっています。
他にも重要文化財に指定されている刀などがあり、こちらは第二次大戦後行方不明になっていたものの、2003年頃アメリカのオークションに出品されていることが発覚し、買い戻したという経緯があります。
直近の歴史としては、1874年(明治7年)官幣中社に列し、その後1895年(明治28年)には官幣大社に昇格しました。