由緒:
当社の祭神は素盞嗚尊ですが、明治時代までは八岐大蛇を斬る際に使われた布都御魂という霊剣と素盞嗚尊が同一視されていました。
日本神話に登場する霊剣にはそれぞれ名前があるものの、十束ほどの長さの剣として総じて十束剣と称し、1870年(明治3年)神社明細帳には布都御魂でも素盞嗚尊でもなく十束剣との記載があります。
そのことから当社の創建はこの十束剣を祀ったのが始まりとされています。
しかしこの剣は崇神天皇の時代に大和国の石上神宮へ移されたと双方の社殿に伝わっています。
また、布都御魂から素盞嗚尊に変更したのは郷社に列した1873年(明治6年)とされています。
1907年(明治40年)には大火で社殿が焼失してしまい、それをきっかけに現在の大松山中腹に社殿が再建されました。
当社は内務省から県社としてあるべき資格を有すると1946年(昭和21年)1月ごろに認定を受けましたが、残念なことにその年の2月、社格制度は廃止されてしまい、県社になることはありませんでした。
ですが社殿の裏から400m登った山頂には本宮があり、こちらは1984年(昭和59年)、赤磐市史跡に指定されています。