由緒:
津軽の開拓神、地元の人々の祖霊が鎮まる場所として、お岩木さま、お山、奥日光といった通称で親しまれてきたのが当社です。
通称である奥日光というのは、神仏習合時代の名残を残しつつ、鎌倉時代以降の密教寺院の構造に、桃山時代の様式を彷彿とさせる絵様彫刻を確認することができ、そうした外観がまるで日光にある東照宮の様だと思わせることから、奥日光との呼び名が付けられたとされています。
参道は岩木山の登山道の一つで、奥宮は岩木山の山頂付近にあり、毎年7月になるとお山参詣という例大祭が行われ、深夜に山頂へと登拝します。
ちなみに、このお山参詣は重要無形民俗文化財に指定されています。
創建は諸説あるものの古く、780年(宝亀11年)に岩木山山頂に社殿を造営したのが起源と伝わっています。
当社の本殿・拝殿・その他門などは国指定の重要文化財となっており、それらはいずれも江戸時代初期から元禄時代にかけて、代々の弘前藩主が造営・寄進してきたものです。
また、明治時代までは百沢寺と称されていましたが、神仏分離によって寺院が廃止されたのをきっかけに、今の岩木山神社となりました。